「2016年度 障害のある学生の修学支援に関する実態調査」結果を公表|サーナ・トピック

障害者が自分らしく働ける雇用・求人環境を考える

「2016年度 障害のある学生の修学支援に関する実態調査」結果を公表

採用・就職

障害学生の現状および支援状況の把握を目的とした実態調査

独立行政法人日本学生支援機構では、全国の大学、短期大学および高等専門学校を対象に、2005年度から毎年「障害のある学生の修学支援に関する実態調査」を行っています。2017年の4月からは2016年度の結果報告書が同機構のホームページに公表されています。

現在、全国の大学等では、2016年4月の障害者差別解消法施行を受け、障害学生支援の体制づくりが着々と進められています。同調査は、そうした取り組みへの支援を検討する上で、欠かせない障害学生の現状および支援状況を把握するために行われています。

2016年度の調査では、2015年度調査との主な変更点として、

(1)障害者差別解消法に関する対応要領等についての設問を追加

(2)障害学生支援に関する紛争の防止、解決策に関する機関についての設問内容を変更

(3)支援の申し出等の相談に関する対応順応についての設問内容を変更

(4)支援学生(ノートテイカー等)に関する設問を追加

が挙げられています。

約半数の障害学生が卒業後に就職を選択

2016年度の結果報告書によると、2016年5月1日現在における障害学生数は全学生数の0.86%にあたる27,257人となっています。2015年度は全学生数の0.68%にあたる21,721人で、障害学生数は5,536人増と大幅に増加しているようです。障害学生在籍学校数は898校(全学校数1,171校の76.7%)で、2015年度の880校(全学校数1,182校の74.5%)から18校増(前回構成比から2.2ポイント増)となっています。

障害学生数27,257人の障害種別をみると、視覚障害790人(2.9%)、聴覚・言語障害1,917人(7.0%)、肢体不自由2,659人(9.8%)、病弱・虚弱9,387人(34.4%)、重複393人(1.4%)、発達障害(診断書有)4,150人(15.2%)、精神障害6,775人(24.9%)、その他の障害1,186人(4.4%)となっています。

また、2015年度卒業障害学生3,690人の進路状況では、進学者428人(11.6%)、就職者1,953人(52.9%)、臨床研修医(予定者を含む)23人(0.6%)、専修学校・外国の学校・教育機関等90人(2.4%)、社会福祉施設・医療機関入所者73人(2.0%)、一時的な職に就いた者168人(4.6%)、その他の者583人(15.8%)、死亡・不詳の者372人(10.1%)となっています。

同じカテゴリーの記事

記事一覧