全国農福連携推進協議会の活動
「農業」と「福祉」の連携を図る取り組みを推進
農業・福祉分野をはじめ多様な企業・団体・個人・各都道府県などで構成されている「全国農福連携推進協議会」は、各々のネットワーク、知見や情報を活用して、農福連携の情報発信や啓発、さらには農福連携全体のブランディング、農福連携商品の販売促進などに取り組み、全国規模で農福連携を推進しています。同協議会が運営する「農福連携」を推進するプラットフォームが「ノウフク」です。
「ノウフク」のホームページによると、全国で広がりをみせる「農業」と「福祉」の連携は、地域の課題解決方法のひとつとして注目されています。「ノウフク」では、農福連携により新しい事業や地域コミュニティを生み出し、全国に「福」を広げることをめざして活動しています。
「ノウフク」の活動は、福祉事業所の方には障害者福祉事業所の特性や課題に合わせ、農業導入の技術支援や各種教育、ネットワークづくりを行っています。農家の方には、全国のネットワークから福祉事業所を紹介し、障害者共に働く意識づくり、事業基盤づくりを支援しています。また、全国の皆さんには、農作物を味わう、イベントに参加する、農業体験をするなど、「ノウフク」の価値を体験できる様々なつながり方を提案しています。
障害者の就労機会の拡大と賃金向上を実現する取り組み
農福連携によって新たな可能性を広げる「ノウフク」では、「ノウフクマルシェ」と「ノウフクサミット」の2つのプロジェクトを積極的に展開しています。
厚生労働省・農林水産省が主催する「ノウフクマルシェ」では、「思いと栄養がたっぷり詰まったおいしい『福』が、全国から集合!」をテーマに、「農業」と「福祉」の連携によって収穫された農作物の展示・即売会を行っています。障害のある作り手たちが丁寧に育んだ生鮮野菜や加工品を販売し、全国の障害者就労事業所での取り組み事例も紹介しています。
また、一般社団法人日本基金が主催する「ノウフクサミット」は、「ノウフクの神髄と価値を知る学びとネットワーク創出の場」をテーマに、「農業」と「福祉」の連携で、地域を元気にしている実践者による実例紹介、現状や課題研究の場となっています。セミナーを通じてノウフクの価値を発信し、共感による全国規模のネットワーク醸成を図っています。
このように農福連携を推進することは、障害者に新たな就労機会を創出するとともに、より高い賃金を実現することにもつながります。また、農業生産者にとっては、新たな担い手・労働力の確保が可能となり、さらに福祉サービスを提供することにより新たな収入の機会を得ることにもなるでしょう。