発達障害学生支援に対する大学の課題と解決方法を探る|サーナ・トピック

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発達障害学生支援に対する大学の課題と解決方法を探る

制度

他の障害と比べて判別が難しい発達障害

 発達障害は、かつて乳児期や幼児の問題と考えられていましたが、現在では大学などの高等教育機関にもかなりの人数がいると考えられています。文部科学省では、発達障害も「障害」のひとつとして位置付けて、2004年に成立した発達障害者支援法第8条2項に「大学及び高等専門学校は、発達障害者の障害の状態に応じ、適切な教育上の配慮をするものとする」と明記しています。

 そこで大学などでは発達障害者に対する取り組みが求められています。発達障害の場合は、学習や生活の対人関係などで問題を抱えていますが、その原因が障害によるものと自覚しづらいという特徴があります。また、どこまでが障害の問題で、どこからが個性や能力の問題なのかも区別がつきにくいのです。さらに個人によって障害の現れ方も異なるので、本人や周囲の人も発達障害であると認識しづらいという側面もあります。

どのように発達障害を支援するべきか

 こうした発達障害の特徴から、誰を対象にしてどのような支援を行えばいいのかがわからないという問題があります。そこで大学では障害学生支援のための専門部署ではなく、学生相談室や保健管理センターなどの健康管理部門が支援しているケースが多いようです。

 今後の発達障害学生に対する支援策としては、できる限り担当窓口を設けるなど、支援体制の整備が大切になります。また、既存の障害学生支援組織と連携しながら発達障害のある学生自身の気づきを促したり、発達障害学生が申し出やすい環境や制度づくりに積極的に取り組む大学もあるようです。

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