第16回全国障害者芸術・文化祭あいち大会について|サーナ・トピック

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第16回全国障害者芸術・文化祭あいち大会について

制度

3つの基本理念の実現をめざした文化祭

 厚生労働省、愛知県、名古屋市が主催する「第16回全国障害者芸術・文化祭あいち」は、2016年12月9日から11日までの3日間開催されます。芸術・文芸作品展は12月3日から11日の期間に催されます。

 同大会は、3つの基本理念の実現をめざしています。

 1つ目は、「障害者芸術・文化祭は、障害のある方の芸術及び文化活動への参加を通じて、障害のある方の生活を豊かにするとともに、国民の障害への理解と認識を深め、障害のある方の自立と社会参加の促進に寄与することを目的に開催します」。2つ目は、「愛知県では、従来より障害のある方の社会参加の促進に積極的に取り組んでおり、『あいちアール・ブリュット展』を実施するなど、障害のある方の社会参加の機会拡大を図ってきました」。3つ目として、「障害者芸術・文化祭の開催を機に、全国的な交流を通じ、障害のある方の社会参加と障害のある方に対する理解の更なる促進を図ります」

「ゲイジュツのチカラ・あいち」を愛称とする文化祭

 同大会のホームページによると、「芸術には、作る人・見る人、そして、障害のある人・ない人の心を変える大きな力がある。そういう大会になって欲しい」という願いを込めた「ゲイジュツのチカラ・あいち」を愛称・ロゴマークとしています。

 また、通常の美術展示にみられるプロとアマの区分展示方法、また障害のある方を分けた展示方法など、障害への無理解から行われる展示方法について、そのような考え方・捉え方こそが、芸術の世界での障害のある方への理解を難しいものにしているとの観点で、4つのカテゴリー分けをすることで問題点を整理し、作品の内面に対しても踏み込んで紹介していきます。

 1つ目のカテゴリーは、自然な行為から生まれる創作行為「表出としてのアーツ」。2つ目は、自然な行為から生まれる創作行為を芸術の視点から切り取り、価値を投げかけたもの「表出のキュレーションアーツ」。3つ目が、芸術としての創作行為「表現としてのアーツ」。4つ目が、障害のある方ない方が交わりながら行う創作行為「インクルーシブアーツ」として区分けして展示されます。

「ゲイジュツのチカラ・あいち」の愛称に込めた思いの実現をめざした同大会のような取り組みは、障害者の生活を豊かにし、社会参加の拡大につながる一助になるでしょう。

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