厚生労働省が「第10次職業能力開発基本計画」を策定|サーナ・トピック

障害者が自分らしく働ける雇用・求人環境を考える

厚生労働省が「第10次職業能力開発基本計画」を策定

制度

「生産性向上に向けた人材育成戦略」として

 厚生労働省は、職業能力開発施策の今後の方向性を示した「第10次職業能力開発基本計画」を策定しました。この計画は、人口減少社会、グルーバル化の進展、AI、ビックデータ解析などの技術進歩を背景とした就業環境やビジネス環境の変化に対応すべく、「生産性向上に向けた人材育成戦略」という役割を有しています。

 同計画は、主に4つのポイントで職業能力開発の今後の方向性を示しています。まずは、労働生産性の維持・向上に資する人材の育成を図る「人材教育の強化」。次に、全人材の能力を高め、全員参加の社会の実現に向けた「職業能力底上げの推進」。

 さらに、地域経済の活性化にもつながる「産業界のニーズや地域の創意工夫を活かした人材育成の推進」や個々の労働者の能力を最大限に活かす「労働市場インフラの戦略的展開」が挙げられています。

「全員参加の社会の実現加速」に向けた職業能力底上げの推進について

 第10次職業能力開発基本計画の中でも、全員参加の社会の実現に向けた「職業能力底上げの推進」は、「女性・若者・中高年齢者・障害のある方など、すべての人材が、その能力を存分に発揮できる「全員参加の社会」の実現加速に向け、個々の特性やニーズに応じた職業能力の機会を提供し、一人ひとりの能力の底上げを図るためのもので、ノーマライゼーション社会の実現においてとても重要な戦略です。

 また、障害者の職業能力底上げについて、障害があったとしても、その能力と適性に応じて働くことが、地域で自立した生活を送ることができる社会の実現につながり、障害者の障害特性やニーズに応じた環境の整備が必要であるとし、環境整備の重要性を挙げています。

 同計画の「全員参加の社会の実現」が加速されることは、障害者の雇用機会の拡大や能力開発にもつながる需要な施策といえるでしょう。

同じカテゴリーの記事

記事一覧