令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の概要|サーナ・トピック

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令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の概要

制度

令和3年度の主な改定内容

 障害者の支援制度の一環である障害福祉サービスには、障害者施設でのサービスや障害者の自宅でのサービスがあります。その費用は国が定める公定価格の「障害福祉サービス等報酬」に基づいて、国・地方自治体が福祉サービス事業者に支払っています。所得に応じて利用者が費用の一部を負担する場合もあります。

 厚生労働省が2月に発表した「令和3年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」をみると、令和3年度の障害福祉サービス等の改定率は+0.56%でした。

 また、主な改定内容をみると、「障害者の重度化・高齢化を踏まえた地域移行・地域生活の支援、質の高い相談支援を提供するための報酬体系の見直し等」「効果的な就労支援や障害児者ニーズを踏まえたきめ細やかな対応」「医療的ケア児への支援など障害児支援の推進」「精神障害にも対応した地域包括的ケアシステムの推進」「感染症や災害への対応力の強化」「障害福祉サービス等の持続可能性の確保と適切なサービス提供を行うための報酬等の見直し」などがあります。

効果的な就労支援をめざした改定内容

 それらの主な改定の中でも、「効果的な就労支援や障害児者ニーズを踏まえたきめ細やかな対応」の内容をみると、次のような項目が挙げられています。

 (1)就労移行支援・就労定着支援の質の向上に資する報酬等の見直し、(2)就労継続支援A型の基本報酬等の見直し(スコア方式の導入)、(3)就労継続支援B型の基本報酬等の見直し(報酬体系の類型化)、(4)医療型短期入所における受入体制の強化などです。

 なかでも就労継続支援A型の基本報酬等のスコア方式は、1日の平均労働時間に加え、生産活動、多様な働き方、支援力向上などの観点から総合評価を加えるというものです。このように働き方など多様な視点から見直しを図っている点が特徴的といえるでしょう。

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