障害者の情報アクセシビリティを向上するための施策について
障害者白書からみえてくる障害者の情報アクセシビリティ施策
障害者白書は、障害者のために講じた施策の概況について毎年発表されています。障害者施策の展開や障害者の状況などについての記載や「住みよい環境の基盤づくり」についても触れています。
障害者が住みやすいまちづくりへの施策を紹介すると共に、障害のある人の情報アクセシビリティを向上させる施策についても言及されています。障害者の社会参加や雇用の機会拡大のためにも、障害者の情報通信技術の利用・活用の機会拡大は重要な施策の一つです。そこで障害者の利用に配慮した情報通信機器・システムの研究開発の推進をはじめ、アクセシビリティ指針の策定、電子通信機器のアクセシビリティに関するJIS及び国際標準化の推進や普及を図っています。
またホームページ等のバリアフリー化を推進するとともに、情報ネットワークの整備や字幕付きビデオおよび点字パンフレット等の作成による情報提供の充実、手話や点字等によるコミュニケーション支援体制の充実を図っています。
情報アクセシビリティを向上させる主な施策とは?
さらに「令和3年版障害者白書」では、障害のある人の情報アクセシビリティを向上させる施策としてさまざまなことに取り組んでいくことが記載されています。ここではその一部を取り上げます。
・障害のある人の情報通信技術の利用・活用の機会の拡大を図るため、IT関連施策の総合サービス拠点となる障害者ITサポートセンターの運営や、パソコンボランティア養成・派遣等を実施。
・IoTやAIなどの新たなICTを活用することにより、障害の特性、状態、生活実態等、個々の障害のある人の状況にきめ細かな対応を可能とする製品やサービスを開発・提供。
・各企業等が自社のICT機器・サービスについてアクセシビリティ確保を自己診断する取組や、情報アクセシビリティに配慮したICT機器・サービスの活用、これらの開発を促進するためのニーズ・シーズ関連情報の提供、高齢者・障害者等がICT機器・サービスの利用方法を学ぶことのできる「デジタル活用支援員」の取組をそれぞれ推進。
これらは施策の一部であり、政府はその他にも障害者の情報アクセシビリティを向上させる幅広い取り組みを行っています。