企業で広がるHIV感染者の採用|サーナ・トピック

障害者が自分らしく働ける雇用・求人環境を考える

企業で広がるHIV感染者の採用

採用・就職

求められるHIV感染者への正しい理解

 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者の就労に関して、周囲の偏見や無理解を恐れて伏せたまま働くケースが多いと聞きます。しかし昨今、2013年4月の法定雇用率引き上げもあり、「免疫機能障害」として障害者手帳を取得し、会社に開示の上、障害者として入社する方が少しずつ増えているようです。

 HIVはすでに「死の病」とは言えず、早期に治療を開始すれば定年まで働くことが可能です。また、ウイルスが日常生活における唾液や汗、くしゃみ、咳などで感染することはありません。制約も少なく、HIV感染者に対する正しい知識を持てば、他の社員と変わることなく勤務ができます。

HIV感染者を採用する企業が増加

 障害者採用で就職するHIV感染者が増えてきた背景には、企業の取り組みが挙げられます。HIV感染者を受け入れる企業では、職場でHIVに関する勉強会を開いて理解を促進すると共に、通院などの配慮を講じて環境を整えています。

 厚生労働省によると、全国のハローワークに免疫機能障害者として2012年度に登録した新規求職者は989人。そのうち就職できたのは249人で、全体の約25%となりました。2008年に実施した調査では登録者数が442人、就職者数71人(約16%)で、この5年間連続で少しずつ増加しています。

 職場の理解促進などの取り組みが広く企業に浸透することで、今後はさらにHIV感染者の就職率が向上すると考えられます。

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