障害学生に対する修学のための配慮
障害学生への授業に関する支援内容
大学、短期大学部、高等専門学校が障害のある学生に対して、どのような授業支援を行っているか独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の「大学、短期大学及び高等専門学校における障害のある学生の修学支援に関する実態調査結果報告書」(2020年度)からわかります。
同報告書では、1,173校の学校からの回答があり、障害学生への授業に関する支援を実施している学校は773校でした。それらの学校で支援策の多い順番に紹介します。
まず、一番多かったのが「配慮依頼文書の配布」(544校)、「教室内座席配慮」(513校)、「出席に関する配慮」(453校)、「実技・実習配慮」(384校)、「授業内容の代替、提出期限延長等」(366校)、「講義に関する配慮」(375校)、「学習指導」(297校)などがありました。
障害内容に合わせてきめ細やかに支援する教育機関
さらに、障害別で支援策をみていくと、「配慮依頼文書の配布」「教室内座席配慮」などの他にも様々な支援策が行われています。まず視覚障害では「教材の拡大」、「教室内座席配慮」、「講義に関する配慮」が上位を占め、聴覚・言語障害では、「ノートテイク」「パソコンテイク」「ビデオ教材字幕付け・文字起こし」、「FM補聴器・マイク使用」などが挙がっています。
同様に肢体不自由では、「実技・実習配慮」、「専用机・スペース確保」、「試験時間の延長・別室受験」などがあり、病弱・虚弱では、「出席に関する配慮」、「実技・実習配慮」、「授業内容の代替、提出期限延長等」などが挙げられています。このように障害内容に応じてきめ細やかな支援策が打ち出されています。