2017年度「障害者自立支援機器等開発促進事業」を公募
公募要項に対象12分野の参考事例を掲載
厚生労働省の「障害者自立支援機器等開発促進事業」の実施団体とされている公益財団法人テクノエイド協会のホームページには、2017年度「障害者自立支援機器等開発促進事業」の公募について、公募要項等が掲載されています。
同事業の公募要項をみると、対象分野ごとに同協会の福祉用具ニーズ情報収集・提供システムおよび障害者自立支援機器に関するニーズ集に寄せられた事例等を基に整理した障害当事者等のニーズの参考事例が掲載されています。
対象分野は、(1)肢体不自由者の日常生活支援機器 (2)視覚障害者の日常生活支援機器 (3)聴覚障害者の日常生活支援機器 (4)盲ろう者の日常生活支援機器 (5)難病患者等の日常生活支援機器 (6)障害者の就労を支援する機器 (7)障害者のコミュニケーションを支援する機器 (8)障害者のレクリエーション活動を支援する機器 (9)障害児の生活を豊かにする支援機器 (10)ロボット技術を活用した障害者向け支援機器 (11)脳科学の成果を応用した支援機器 (12)その他 の12分野に分かれています。
障害者自立支援機器の開発を多面的に推進
「障害者の就労を支援する機器」の参考事例をみると、(1)パソコン作業に活用でき操作が容易な各種支援ソフト (2)安価でOCR機能付きの拡大読書器 (3)操作が容易で軽量な点字・点図ディスプレイ (4)音声認識技術を活用したコミュニケーション・情報保障を支援する機器 (5)手話認識・翻訳機器(ソフト) (6)工場・多層階ビルなど広い範囲で使用できる携帯型受信機の信号装置 など障害者の就労環境を想定した様々な支援事例が挙げられています。
また「障害者のコミュニケーションを支援する機器」では、(1)言語障害者の会話を補助する携帯機器 (2)重度障害者用の各種スイッチ (3)「ことば」によらないコミュニケーション支援機器 (4)自閉症児・者向け知育アプリ などの事例を取り上げています。
さらに「障害者のレクリエーション活動を支援する機器」では、(1)肢体障害者向けレクリエーション用機器 (2)視覚障害者向けレクリエーション用機器 (3)聴覚障害者向けレクリエーション用機器 (4)障害者と健常者がともに楽しめるエンターテイメントシステムの開発 などの事例が挙げられています。このような同協会の取り組みが、支援機器開発のさらなる進化や深化を加速し、多面的な自立支援につながっていくでしょう。