ダイバーシティの推進が企業にもたらす効果
組織活性化と新しい価値創造を生むダイバーシティ
ここ数年、ダイバーシティの推進を経営戦略に掲げる企業は増えています。企業におけるダイバーシティは、多様な人材を雇用してそれぞれが能力を発揮することで組織の活性化を図るという経営戦略です。多様な人材とは、性別、国籍、人種などが異なる人材を示しますが、その中には障害者も含まれます。
国籍や性別が違えば、物事の捉え方や考え方が異なります。異なる意見を交換することで、新たな価値が生まれる可能性は高くなります。障害があることで培った経験、異なる観点から新たな商品やサービスを創出するきっかけになります。
また、社会には多くの障害者が生活をしています。そんな人々に対する商品やサービス開発においても障害のある社員の意見は重要です。このようにダイバーシティの推進は、企業に新たな価値を創造させる風土を生み出しています。
組織横断的な取り組みで企業文化を一新
組織活性化や企業の新しい価値創造のために大きな役割を担うダイバーシティの考え方。その推進のため、「ダイバーシティ推進室」などを新たに立ち上げる企業もあります。中には従来の人事や労務部門と連携しながら、人材の活性化を図る施策を積極的に行うケースもあります。
こうした取り組みは、縦割組織ではなく組織横断的な活動の実践につながります。組織横断的な活動は、部署間のセクショナリズムを取り外し、共通の目的を実現するために協働するという組織内の一体感を生むメリットがあります。このようにダイバーシティの推進は、障害者など多様な人材の能力を最大限に発揮させるだけでなく、組織内の目的共有や一体感を醸成することにも役立っているのです。